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【FP花園メルマガ】<2023年2月8日号> 相談の現場から リバースモーゲージ は老後生活資金の有効策か

2023/2/8  【メルマガ一覧へ戻る

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おはようございます、宮本です。

今日は60歳代ご夫婦の老後生活資金についての相談事例をご紹介したいと
思います。

 

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相談の現場から

リバースモーゲージ は老後生活資金の有効策か

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60代前半のご夫婦のご相談です。

最近TVCMで耳にする、家を担保に借り入れをしその家に住んだままでも
まとまった資金や年金としてを現金を得られるという

リバースモーゲジ

という金融商品に興味を持っていると言います。

子供はいないので、誰かに財産を残す必要は無いと言います。

であるならば、元気なうちに自分たちの為にお金を使っても良いのではないかと
考えたそうです。

60歳で定年は迎え、収入は落ちましたが現在も働いています。
住宅ローンはまだ残っていて現在も返済中です。

60歳以降は年収が減ったので貯金は以前の様にできず、住宅ローンの
残りの返済期間は約5年とのことです。


●リバースモーゲージの仕組みと特徴

リバースモーゲージは自宅を担保にして銀行などから借入をして、
その借金を毎月もしくは毎年年金として受取ります。
契約形態によっては一時金で受け取ることができるところもあります。

受取った資金は、事業性以外であれば生活費、レジャー、リフォームなど
利用者の自由としているところが多いです。

支払いは、リバースモーゲジで借入れた金利分を毎月の支払います。
利息だけの支払なので当然ですが元金は減りません。

リバースモーゲージの金利は変動金利を採用している金融機関が多く
現在は3~4%の金利を適用しているところが多いです。
なので変動金利が上昇していくと、月々の支払額が増えて行くので
そこは注意が必要です。

今の住宅ローン変動金利が0.3%や0.4%と考えるとかなり高い金利と
感じる人も多いかもしれません。


●リバースモーゲージの契約終了はいつ?

契約時に契約満期(例えば10年、15年、20年などの一定の期間を設定する)
または契約者死亡時に一括返済することになります。

契約者死亡の返済義務は保証人もしくは契約者の相続人が継承することになり
現金で返済する事ができない場合には、一定の期間(金融機関によっては6か月と
設けているところがある)に任意売却し残債額を清算します。

また任意売却ができない場合には、金融機関が抵当権を行使し担保物件を競売に掛け
返済充当をします。


●リバースモーゲージの3つのリスク

・契約の満期を超えての長生き

・契約期間中に担保物件の評価が落ちる

・担保物件の売却価値が借入れ残高を下回る

例えば契約時に65歳の人が20年満期でリバースモーゲージを契約すると
85歳を超えて長生きしていると、資金の受取が停止しそれまでの累積融資額を
一括返済することになります。

契約時に男性の平均寿命を超えて契約設定しているので85歳には亡くなって
いるだろう、と安易に契約すると一括返済ができなければ家も失うことが
ありうると頭にいれて契約する事が大切です。

契約期間中に担保物件の評価が落ちるとは、
定期的に担保物件の市場評価が見直しされ、不動産の評価額が減額されると
新しい評価額と累積貸付額に対して受け取れる資金が減少したり、
停止する仕組みになっている金融機関もあるので注意が必要です。

最後に契約終了時に担保物件の売却価値が借入残高を下回ると、
不動産を手放しても借金が残ることになります。
数年先であれば大きな不動産価値の下落は無いかもしれないですが
15年、20年先となると不動産の価値を見据えることは難しいかもしれません。


●リバースモーゲージ 金融機関が定める条件

リバースモーゲージを提供する金融機関は
契約終了時に抵当権を行使する時の相続人や同居者のトラブルを防ぐため、
以下の様な条件を定めています。

・契約者単身者 もしくは 配偶者と2人だけの居住する単独もしくは
配偶者と共同所有の持ち家
※子供と同居や共同所有はNGです

・リバースモーゲージ契約時の契約者と同居の配偶者の年齢が65歳以上

・配偶者がいる場合には、配偶者が連帯保証人

・リバースモーゲジを組む金融機関以外の抵当権や賃借権が設定されていないこと

・推定相続人全員の事前承諾

・貸付金融機関や提携機関への遺言信託

などがあります。


●リバースモーゲージを利用する人はどんな人が適している

自宅不動産は所有はしているが、預貯金などの金融資産が少ない人。
年金で生活費を賄えない高齢者の資金源として利用する人が多いです。

「家を売却しても家に住み続けることができる」

というところばかりに注目しすぎると、一見借りる側にとってメリットが
多い様に感じるかもしれませんが、契約条項をしっかり見ると人によっては
使わないで普通に自宅を売却した方が良い場合もあります。

リバースモーゲージも金融機関が販売するリスクが伴う金融商品と思って
検討されるのが良いと思います。

 

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